2007年09月11日
ある航空映画
前回、映画の話しをさせていただきましたが、
そう言えば、「飛べ!フェニックス」という映画を
ご覧になったことがあるでしょうか。
1965年制作の20世紀フォックス映画で
公開当時、大ヒットしました。
近年、リメイク版の「フライト・オブ・フェニックス」
が公開されたので、ご存知の方も多いと思います。
石油会社の輸送機が砂嵐で砂漠に不時着し、
パイロットや乗組員たちが、大破した機体から
部品を寄せ集め、別の機体を製作して砂漠から
脱出するという物語です。
オリジナル作品の撮影中に、数々の名場面を
作り出してきたスタントパイロットのポール・マンツが
事故に遭い、死亡するという悲劇も起きています。
(映画にはフェニックスの飛行シーンはありますが、
着陸シーンはありません。パイロットが死亡して
機体が大破したため撮影できなかったのです)
この映画の中に、いつ観ても感動する大好きな
シーンがあります。
それは、ドイツ人の航空技師、ドーフマンが
仲間を前に切々と訴えるシーン。
彼は、大破した機体からまだ使える部分を集めて、
別の機体を作り出すアイデアを提案し、それを
実行したのですが、途中で、仲間から糾弾されます。
なぜ、糾弾されるのかはこの物語の重要なポイント
なのでお話しはしませんが、彼はこんな趣旨のことを
言います。
「実際の飛行機は、パイロットが操縦してくれるので、
多少不安定でも飛ぶことが出来るが、模型飛行機は
パイロットが乗らない分、正確に作らないと飛ばないのだ!」
このシーンに勇気付けられた模型飛行機ファンは
多いのではないでしょうか。
模型飛行機ファンの間では、今でもこのシーンは
語り種になっています。
その昔、小学校の工作に模型飛行機作りがありました。
ゴム動力機のA-1やライトエース(だったかな?)が
教材として使われ、私の作った飛行機は滞空時間で
誰にも負けませんでした。
主翼のねじれを修正し、尾翼の取り付け角度などを正確に
作った結果です。
モノ作りの原点である模型飛行機製作を、今の小学校で
実現させるのは困難でしょうが、技術立国日本の屋台骨が
揺らいでいる今日、もう一度、復活させてみてはどうでしょうか。
正確にものを作ることの大切さと、大空への夢やロマンを
学べることは間違いありません。
(全国にいるベテランの模型飛行機愛好家を講師にすれば、
喜んでボランティアとして駆けつけてくれると思いますが)