2007年08月02日
表彰台まであと5分
バイクファンのお伊勢参り、ことsuzuka8時間耐久レースは
今年30年目の節目を迎える真夏の祭典。
大メーカーが覇を競い合う中、小さな町工場から出発した
部品メーカー、ヨシムラはもう27年前から
再び表彰台の頂点を目指して戦って来た。
1987年夏の鈴鹿8時間耐久、トップを快走中の
ヨシムラレーシングは二位yamaha(tech21平忠彦監督)の
猛追を受けながらも、残りあと5分で
この長く過酷なロードレースを制していた筈だった。しかし、
残すところ三周足らずの第二コーナー、
大観衆の前で転倒。7年ぶりの優勝を逸した。
ゴール5分前の大逆転劇.30年の歴史の中で
これほどのドラマはほかに例が無い。
午前11時半、今年も長い八時間の戦いが始まる
今年のレースも、残り時間が1時間を割り
サーキットが夜の闇に包まれて来る
ゴールまであと5分、
一度も首位を明け渡さずヨシムラの快走が続く
20年前のあの時間は目前だ。
あれから20年とプラス一分、プラス二分
残り時間3分を切って間もなくファイナルラップへ.
二位を一周近く引き離し
一度もほかのクルマにかわされる事もなく
20年前とは違い、盤石の走りだった。
世界を代表する大メーカーに反旗を翻し
小さな企業がその意地を見せた今年のレース
20年前のレースを目の当たりにしていただけに
感激もひとしおだった。
表彰台の笑顔の向こうに20年前の涙を思い出した
観客がどれほどいたことだろう