2024年02月26日

冷たい夜を乗り越えて

日本の月探査機スリム=slim
着陸してから最初の夜が訪れ、そして夜明けを迎えました。
単に日が昇ったのではなく月面探索の新たな夜明けです!

当初は月の夜間を越えての稼働は想定されていなかったslimが目を覚ましたのです!

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本来、設計上は最初の日の出から日没までの活動を想定していたのでマイナス173度にも下がる極寒の夜を超えての活動は想定していません。つまり耐寒仕様にはなっていないわけ。
電子基板一つをとってみても、集積回路ときばん、それにハンダづけ部品それぞれに収縮率が違うのでこれに起因するクラック(=ひび割れ)などが懸念されています。

もしも運よく夜の寒さに耐えることができて、太陽が西側に傾き始める今月下旬になれば太陽光発電パネルにも陽が当たり、電力の供給が可能になる訳で、このほど見事に電力復旧と共に地球との交信が確認できました!

ただ今度は昼間の100度以上の炎天下にカメラ類が耐えられるか?夕暮れを待って慎重な作業が予定されています。

そもそも何で、この探査機は月を目指したのか?
・それは月に水分が存在するのか?
・そもそも月は地球と同じ成分でできた分家なのか?それとも他所からやってきたお客さんだったのか?
この根本的な疑問を解明すべく、さまざまな分析を行うことが任務です。

そのためには目標としている岩石のありそうな場所、それも平らではない傾斜地を目指した着陸を行うことがベターである、そんな目標のもとに企画されたのです。
太陽系の反対側から岩石を拾ってくる技術は確立されました。では近所の天体の目的地まで、カーナビ並みの精度で到着できたら・・・・・
日本人初の月面活動に向けても大きな進歩となったはずです。

それにしても、スリムに待ち侘びた夜明けがやって来ました。電子回路は健全な様ですがカメラ類がちゃんと生きているのか??
待ち遠しい吉報です。

| 12:46 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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