2020年08月24日

2799日

佐藤琢磨が2度目のインディ500制覇を果たした2020年のこの日まで、総理大臣としての連続在任期間記録はこれまで佐藤栄作元総理が昭和40年代に保持していたものでした。
東京オリンピックに大阪万博、さらには札幌冬季五輪まで、日本が高度成長期の真っ只中にあった時代です。カメラで言えばニコンFの時代、いすゞならベレットGT、日曜日夕方はシャボン玉ホリデーの時代でした。

佐藤政権時代が今と最も違うのは右上がりの経済成長に誰もがワクワクしていたこと。大規模団地があちこちに造成されてマイカーの保有率も急上昇、帰宅してカラーテレビで朝の連続TVドラマや巨人ナイター戦を楽しむデファクトのために初めて人口一億を超えた日本の誰もが月〜土曜まで週に6日も頑張っていたことです。
音楽で言えばまさしくビートルズ旋風が吹き荒れた時代。人気グループからアルバム・アーティストへ、そして解散、ソロ活動。日本でもタイガースやテンプターズといった、グループ・サウンズが我が世を謳歌したものですが、フォークソング・ブームにとってかわられ、短いブームは佐藤政権と共に消滅・・・・
名車として今もなお語り継がれる人気車が数多く産まれたのも佐藤政権時代なら、ホンダが第一期F1挑戦で初優勝をもぎ取ったのもこの時期。今の政権下ようやくHondaパワーが表彰台に登れるところまで戻ってきたのも因縁でしょうか?カローラやサニー、ローレル、セリカ、カリーナといった人気車種が相次ぎ誕生したのも佐藤政権時代でした。

特筆すべきは、この期間ほとんどと言って良いほどクルマの価格が上がらなかった事です。ホンダのNもスバルも30万円台、50万円以下でほとんどのカローラやサニーが買えました。VWビートルは60万円と少々、コロナやブルーバードの価格帯です。100万を超える超高価格車は数えるほど、フェアレディやベレットGTは90万円台止まりです。

反して今は、と言えば安倍政権下で二度の消費税アップ。デフレ下の経済は向上の兆しさえ見えないどころか、コロナ・ウィルスという天罰にも似た祟りで国民は未曾有の痛みを味わっています。ビートルズの元メンバーも半分に減ってしまいカセットやMDで音楽を聴いている人もすっかり見かけなくなりました。セドリックやギャラン、ランサー、パジェロ等ポピュラーだった車種が相次いで消えていったのが安倍政権時代。カローラの価格も昔の3倍以上に跳ね上がっています。

日本人ドライバーが海外の伝統レースで表彰台に上るなど、夢のまた夢だった半世紀前からすると佐藤琢磨がインディ500マイルという超人気の伝統レースで二度目の優勝を果たしてしまう、などと想像もつかない快挙を成し遂げたのが唯一の救いと言えるでしょうか?

| 21:57 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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