2018年08月31日

南極がアツい

皇帝ペンギンが出てくるユーモラスで楽しい映画・・・・・
を期待して映画館に入ると見事に裏切られました。「皇帝ペンギン」の12年ぶりとなる続編「皇帝ペンギン ただいま」が公開中です。

-40℃の極寒の南氷洋。皇帝ペンギンのつがいが交代で大切な卵を温め続けます。バトンタッチの瞬間も命がけ、20秒以上卵が氷に接したままだと、子育てはその瞬間に強制終了です。Dscf6377冬の飢えを乗り切り、かえったばかりのヒナに食事を与えるのも一苦労、おなかの底から絞り出すように栄養となるものを与えます。
グレーのモフモフの羽毛が生え変わらないうちに、親たちは子離れを宣告します。まだ、泳いだことも海を見たことさえないペンギンのヒナたちに後ろ姿を見せて去ってゆく父親の背中にはどんな名優にも子役にも負けないほどのリアリティの迫力があります。
そして、初めて氷の海に飛び込んで見よう見真似で泳いでみる・・・・・手探りの成長物語の始まりです。


誕生から成長、独立とペンギン親子の生きざまをあたかもシナリオがあって、演技指導されたかのようにカメラの前を移動するペンギンたち。そのカメラワーク、編集、構成の見事さは、単なるドキュメンタリー映画の秀作という表現ではとても伝えきれません。ペンギンたちが脚本を読んで、あたかも監督の意図通りに演技したかのようなドラマティックなストーリー・・・・・人気俳優は一人も登場しないドラマですが、きっと、こころ動かされるのは間違いない作品です。

もうすぐ南極海も厳しい冬が終わって、短い夏に向けペンギンたちが行動範囲を拡げる頃でしょうか・・・・・・・

| 20:11 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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