2015年12月03日

クラッシックカーミーティング①

 晩秋真っ盛りの神宮外苑絵画館前で、トヨタ博物館主催のクラッシックカーミーティングが開催されました。近年はエントリーしても参加できるとは限りません。選考の上選ばれた車だけがエントリーできるそうです。なので、毎年新顔にめぐり合える確率・大。

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 廃盤となった国産車の中にもキラリと光る逸品を見つけることが出来ます。トヨタの二人乗りミッドシップスポーツMR-2もそんななかの一台。デビューは30年以上昔で、今も人気の初代86ことカローラレビンの心臓を分け合ったコンパクトな二人乗りでした。


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  当時の国産車はこぞってFF化の真っ最中、後輪駆動のスポーツ車は生き残りが危ぶまれたものでした。トヨタがカローラ80系のモデルチェンジに際して取った方策はスポーツ系とライトバンをFRのまま温存して、その他をFF化するという両面作戦、当時も注目を浴びたものでした。
 いっぽうで、FF用のパワーユニットをそのまま後に持ってきて後輪駆動を成立させるという、第三の方法を具現化したのがミッドシップランナバウトたるMR-2だったのです。当時ポンティアックフィエロやフィアットX1-9も同じ手法に挑みましたが、一代限りで姿を消してしまいます。

 おそらくMR-2の真意は後輪駆動を必要とするファンの繋ぎ止めだったのではないでしょうか?86はやがてFF化され、カローラ・セリカからは後輪駆動が駆逐されてしまいます。しかしFR人気は根強く、大ヒットしたシルビアやユーノスRSの例を挙げるまでも無く、トヨタ自身も3代続いたミッドシップなきあと、FRの「二代目」ハチロクを送り出しています。

 カタログを見る限り魅力的なミッドシップカーですが、背後でうなるエンジンのやかましさや荷物を積めない非実用性、限界域で難しい特異なコーナリング特性など、普及に足かせとなる要素も満載なのでした。

| 13:32 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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