2015年09月15日
アイルトンの蜜月時代
ホンダの青山ビルで公開されているF1エンジン、80年代から90年代初頭にアイルトンセナがホンダ在籍中、愛用したエンジンが中心です。つまりマクラーレン・ホンダ伝説の最強時代・・・
ターボ黄金時代の最後を飾ったV6=RA168エンジン。ジェット機のエアインテークみたいなコーンはターボ吸入器のエアクリーナー.シビック並みの1500ccエンジンからアコード5〜6台分のパワーをひねり出しました
マクラレーンに移籍前のセナはロータス/ホンダに乗っていました。その前はルノーエンジンだったロータスにセナが切望したホンダパワーが搭載される様になったのは87年、朋友として中島悟も付いてきました。日本でも毎年F1鈴鹿ラウンドが開催されるようになり、フジテレビで全戦中継放送されるようになりました。そして、88年に念願のマクラーレン入りしたセナとホンダエンジン。最強のタッグを組んで、宿敵アランプロストとともに、無敵艦隊を形作ります。ターボ時代の最後を16戦15勝という圧勝で締めくくった時代……当時存命だった本田宗一郎氏は、ターボ禁止のルール変更に際して、全員同じスタートラインに付けるのならチャンスではないか!と開発陣にハッパをかけたとか・・・・・そして、ターボが禁止されるとフェラーリ12気筒より軽くベネトン8気筒よりもスムーズなV10エンジンンの独特なサウンドがサーキットに響き渡りました。ターボがなくてもホンダは最強!セナの敵はもはや僚友のプロストだけでした。二人のうち勝ったほうがチャンピオン、どっちが勝ってもマクラーレンの勝利、ほかのチームはほとんど指をくわえて黙って見ているだけの状態でした。
そして、ホンダ=セナの最強時代、最後を飾る12気筒のRA121〜122。このエンジンでマンセルと死闘を繰り広げた92年モナコやブラジルでの母国/初制覇はF1史上でも、思い出に残る数少ない名場面でした。翌年派セナ・ホンダの最後の年、改良を加えた12気筒エンジンでしたが、時代はすでにルノーパワーの10気筒エンジンがアクティブサスと、マンセルという武器を手にチャンピオン街道を我が物にしようとしていた頃でした。
ほかにも(第二期)F1挑戦前に試作された珍しいボクサー(水平対抗)エンジンや
最初にF1出場を成し遂げ世界を驚かせた初代12気筒エンジンなど
ホンダの歴史はいつも驚きに満ちていたものでした