2015年08月30日

自動車レースのMIRAI形

・・・と聞いても何の事だかわかりませんね。水素自動車が全開走行したんです。おそらくテストコース以外では本邦初のはず、富士スピードウェイで開かれたEVレースの一コマです
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総重量二トン近いクルマの全開走行は注目ですが、電池切れの心配の無い電動車のレースの作戦がどんなものか興味深々です・・・・・・・が、世の中そうは甘くは出来ていませんでした。

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 水素燃料電池でアクセル全開走行すると、一定の負荷がかかった段階で保護プログラムが働きます。急な坂道を高速で登ったり、カタログの最高速度を何十秒も続けて走ったり。そうそう、初代のプリウスでは亀さんマークが頻繁に現れてはドライバーをヤキモキさせていましたよね~
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 今回のレース予選走行でも早速この問題が勃発!富士スピードウェイの長い直線路を全開走行すると「FC温度高温出力制限中」モードに入ってしまうことがわかりました。クルマを保護するために必要な機能ですが、レースの役には立ちません。どころか足を引っ張る存在です。
 解決策は全部アクセルを踏まないこと。70%、71%と小刻みに出力を出し惜しみしながら警告の付かないポイントを探ります。実はこれ、レースが始まってから周回を重ねながら身につけたワザ。それにもかかわらず、多数参加したどのリーフよりも10km以上早いトップスピードをマーク、ラップタイムでも大差をつけて、総合二位入賞。相手はワンオフの86改造EV。量産電気自動車では国内最速です。DSC_6507.jpg
ピットガレージ内で排出されるのは酸素と結びついた水素、そう、水だけです.電池の冷却でエアコンフル稼働の結果がこれ、(エアコンが排出したほうの水です)これも新しいピット風景の一コマ・・・・?

| 18:45 | カテゴリー:吉田雅彦


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