2017年10月13日

ああ・・上野

急に秋風を飛び越して冬の佇まい・・・・バイクのスクリーン(風防)を新調しようかな、と上野に向かった。目指すはおなじみのバイク街。何年ぶりのことだろう・・・確か駐輪場が見当たらなかったので電車で向かうとする。
・・・・・1番線から、ほぼ対角方向のバイク街に近い入谷口を目指す・・・・も、出口案内に従って上へ下へを繰り返したら案内を見失った。同じ経路を行ったり来たりしながら、結局迷路みたいなルートをたどらないと入谷口にたどり着けないことが判明。
そういえば上野東京ラインの開通で上野始発列車もずいぶん減った。特急も品川発着が主流となり、年末年始の風物詩だった始発列車待ちの光景は、もう見るべくもない。それどころかターミナル駅としての賑わいも風格もすでになく、新宿、渋谷のような活気も見当たらなくなった。上野駅、ああ・哀愁の光景だ。話はここで終わらなかった・・・・・

ようやく探し当てた入谷口を後に目指すバイク・ショップへ・・・・・見慣れたはずの大きなビルの看板には中華料理店のテナントが!階上にも見慣れぬテナントがぎっしり。バイクショップとしての面影は微塵もなくなっていた。いやな予感がする・・・・

小さな中古販売店を挟んで、7年前に訪れたと思しき二階建ての店舗にたどり着く。スーパー・カブ用と思しき見慣れた風防のほかに、汎用品がいくつか。結局フィットしそうなものは現在使用中の同型品だけだった。ほかにもショップはないかと探してみたが、バイク街の面影は一変。そこら中安いホテルの看板ばかりが目立ち、バイクショップと思しき店舗が見当たらない。

交差点で勤務中の警官に尋ねると「この先がバイク街で、バイクのお店がたくさんある」との説明。彼の頭の中は私の7年前と全く変わっていないようだった。実際には、駐車規制やらなにやらで、ショップは確かに激減しているのだという。昭和通りを挟んで向かいに1店舗、裏通り側にもう一店舗小さな店構えを見つけたのみだった。

あの、賑やかだったバイク街に今やバイク用・風防の在庫が4個だけ。これが数時間かけて出掛けた結末だった。
若者の何々離れが叫ばれて久しいが、バイク産業の凋落ぶりもここまでかと思うと、上野駅の衰退ぶりを見るよりもはるかに寂しさを感じてしまう。
あるいはネット社会の定着で、店頭で品定めをするバイクユーザーが激減しているだけの話だろうか?
高度成長期からずっとバイクの聖地だったこの界隈。もうバイク関連店絶滅寸前となった現在の姿を見ていると、特定の分野では日本の未来にそうそう期待は持てないんだろうと、むなしい気持ちにさせられたある日の午後でした

| 15:08 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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