2022年02月04日

JR北海道の余市―長万部廃線へ

北海道・余市といえばニッカ・ウィスキーの工場が駅前に拡がる小さな町。
その余市駅は札幌から小樽を経てさらに日本海沿いに小一時間走った海沿いの街で、もしも竹鶴正孝がこの地をウィスキー工場に選ばなかったら、今とは違う風景が広がっていたのかもしれません。

その昔、青函連絡船で北海道上陸を果たしたら、函館本線のホームにはたいてい2本の特急列車が待ち構えていて、一つは室蘭、苫小牧経由。もう一本は長万部からニセコや余市、小樽を経由して札幌へ向かう、通商山周りと言われるルートを辿りました。
お天気が良ければこの山周りルートから眺める羊蹄山の姿は素晴らしく、冬ともなればニセコ周辺のスキーリゾートへ急ぐリゾート特急の姿を数多く目にしたものでした。

北海道への足が飛行機に取って代わられてから、新千歳空港や札幌発着のネットワークに力が注がれ、石勝線経由で帯広や釧路方面を目指す特急が増ええた半面、山周りの定期特急を目にすることはなくなってしまいました。
余市の駅にもかつては急行や特急の姿を見ることができたのに、今では数少ない各駅停車が数時間に一本、発着するだけのローカル駅となってしまい、2030年度にも完成する北海道新幹線の札幌延伸に伴って、その去就が注目されていました。

新幹線の札幌開業でJR北海道から経営が分離される並行在来線の余市―長万部間については、沿線の自治体などで組織する対策協議会が今日の会合で、この区間の鉄道を廃止し、バス転換する方針を確認しました。余市~長万部までは140㌔という長大区間。廃止転換となれば北海道の鉄道地図がまた、大きく塗り替えられる(寂しくなる)のです。
小樽―余市間は引き続き協議が続くようですが、余市町の希望が受け入れられないと、余市まででも小樽からのバス便に頼るほかはなくなってしまいます。

このほか、今日は大糸線の中でも急激に利用客の減った南小谷、糸魚川間について利用促進・期成同盟か沿線自治体などによって開かれています。


きょう2月3日はちょうど半世紀前に札幌オリンピックが華々しく開会式を迎えた日
あの頃はディーゼル特急キハ82系が走り回り、さぞ賑やかだったであろう駅前も、今はひっそりと観光客を待ち構えているようです。
ニッカ工場正門も毛利衛さんの宇宙博物館も駅前の至近距離。鉄道というアクセスがあればこその立地だけにせめて小樽・余市間の路線だけは生き残ってほしいと願うばかりです。

| 12:15 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦


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