2022年01月07日

ラジオメディアという武器を考える?

香港の民主派メディアとして知られたネット・サイト、衆新聞が4日をもってその歴史に自らピリオドを打ちました。
これ以上は記者の安全を保てないから、というのがその理由。やはり民主派メディアとして知られた「立場新聞」も年末に関係者が摘発され活動を停止せざるを得ない状況に追い込まれています。
これで香港の民主派メディアは軒並み姿を消すことになってしまい、中央政権の息のかかった情報のみがもたらされる事態となってしまいます。

政権が自分たちの都合の良い様にメディアを操作していたのは、 旧くは旧日本帝国陸・海軍のお家芸でした。戦況を最大限日本に有利なように改ざんして発表し報道の自由などという文言が出ようはずもありませんでした。
同様に南北軍事境界線のむこう側の国でも自分たちの首領様のことは決して悪く言ったりしません。

太平洋戦争中、アメリカ側はまず短波放送VOA=ヴォイス_オブ_アメリカで日本向けに放送を開始しました。海外からも届く短波放送は当時日本では聴取が禁じられていました。
そこで、サイパンを手中に収めたアメリカは日本に電波が届くサイパン内に放送塔を設け、日本向けに中波(AM)ラジオの放送を始めます。スタッフにはアメリカ側で捕虜になったり収容所に置かR多日本人も加わり、日本で禁止されていた流行歌なども織り交ぜた内容だったと言います。
そして、放送には直近の爆撃予定などの軍事機密さえ放送されたという言います。勿論その放送を聞くのはご法度、でも命に係わる情報なのでこっそり聞いて役立てた日本人がいたことも否めません。大本営の発表するオフィシャルな情報が事実を歪曲したフェイクなニュースであるのに対し、ホワイトラジオと称される、敵側の事実に基づく放送はある意味真実を伝えるメディアでした。


これを不都合と考えた日本はどうしたか?おなじ周波数の電波を流して混信を起こさせ、相手の放送を聞けなくするジャミングという手法を使います。夜になると海外の電波で文化放送が聞こえづらくなるアレと同じ現象です。
また、アメリカ側に向けてプロパガンダ的な放送のレィディオ・トーキョーを送出する軍属ラジオを放送することも。東京ローズと呼ばれた人気DJが後年話題となったことで有名です。


さて、現代に戻ってみると世界最大の人口を抱える政権が最も恐れているのは民主化の火が燃え広がる事態です。今ではSNSという強敵がありますが、そもそもプロバイダーが政権そのものなので、不都合なワードは片っ端から削除されます。
では、政権の手の及ばない地区ではどうするか?ネットの遮断ではなく人を遮断すればいいのです・・・・香港に残っていたメディアから自由な物言いを奪うにはどうしたらよいか?・・・・・・その答えが冒頭に記し多様な結果でした。

民放連の2021年度ラジオ・グランプリ賞受賞作品、文化放送制作の「軍属ラジオ」では、ラジオが戦争中に果たした武器としての側面とプロパガンダについて掘り下げられています。
radikoで1月8日までラジオたんぱのタイムフリー機能で聴取できます。あなたも是非一度!

| 18:37 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦


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