2023年01月27日

社長代わってくれる?

トヨタの豊田彰男社長が会長職に退き、後任にはエンジニア畑でレクサス部門のリーダーに託しました。
前の会長内山田さんはプリウスの開発責任者を経て社長に。3代連続で現場に明るい人材の登用です。

果たしてトヨタのスタンスはこれから変わるのか?
社長の交代劇で印象に残るのはホンダの創業者本田宗一郎の退任です。

もう若い奴らの考え方はわからん!と言い残した本田社長の退任劇はホンダの大きな転機でもありました。
空冷エンジンの信奉者だった本田社長に反旗を翻したのが水冷のシビック、そして軽のライフでした。
このシビックがオイルショックの時流にも、排気ガス対策の先兵としても大きな凱歌を挙げたことが、少なからず本田社長のプライドを萎えさせたのかもしれません。
あるいはタイミングを見計らっていたのか?

違う意味での社長交代劇ではマツダのヘンリー・ウォレス社長、日産のカルロスゴーン社長の礼があります。
ゴーン社長はルノーが送り込んだ劇的なカンフル剤として、日産のカラーをも大きく決定づける象徴的な存在でした。
自身がフェアレディZの愛好者でもあり、GTーRの復活にゴーサインを出しいたことでも知られます。後味の悪い末期を迎えましたが、電動化の反撃はまさしくゴーン路線から生まれた賜物。ルノーとの資本関係も4月からは対等となり、欧州への影響力で見ても見事名ばかりの回復を見せています。

マツダにフォードから4送り込まれたヘンリー・ウォレス社長の時代も、困窮の時代のさなかにありました。ブランド力の強化や魅力ある車開発など着実に成果を残してのちにフォードは撤退。窮地を救ってくれた恩人のようでもあります。

さて、今度の佐藤・新トヨタ社長、自らも旧い86のオーナーであり開発責任も部門トップもこなせるオールラウンダー、おそらく彰男社長のめがねにはかつてから適っていたのかもしれません。あとは譲位のタイミング、内山田会長の退任がそのトリガーでした。
レクサス部門はいち早くフル電動化を打ち出しており、佐藤イズムがこれからのトヨタをどんな色に染めていくのか?

豊田新会長は自身が強力な広告塔であることを十分踏まえて、トヨタだけでなく日本の経済界のかじ取りも期待されます。まずは経団連会長も当確でしょう。あとはタイミング次第・・・・・

とりあえず社長の重責、お疲れさまでした。と同時に佐藤新社長の手腕に注目です。

| 16:20 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦


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