2022年09月11日

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アメリカの中枢が相次いで旅客機によるテロ攻撃に曝されたあの晩、コレが三度目の世界大戦の幕開けになるのだろうと信じて疑わなかった。

戦火はアフガン、イラクに飛び火したものの合衆国本土は戦場から遠く離れ、爆撃機の代わりに巡航ミサイルが、索敵レーダーの代わりを衛星位置情報システムが担うようになる。
戦いを終えた兵士は、作戦司令室を出て近隣の飲み屋へ繰り出す。もう、戦争で被弾して怪我などする心配も命の危険も感じることはない。

これほどまでに戦争の形も変わったか?と思いきや国連常任理事国の一つが国境を踏み越え他国の領土に侵攻するという20世紀型の歩兵を主力にした戦争が今も繰り広げられている。
今回のアメリカは武器や情報こそ供与はするものの人命を差し出して紛争解決に乗り出す気は皆目ない。

ここ20年来、あの惨劇からテロとの戦いを標榜してきた米国にとって、ロシアの他国侵攻はテロにカウントされる事ははなさそうだ。国連も平和維持軍を駆り出す兆候はない。実態はアメリカ軍なのだから!
今回の戦乱でアメリカ兵が直接ロシア兵と対峙する場面はみられない。けれども使用される兵器は紛れもなく米露のそれで、損害を被るのはロシア兵とウクライナの市民、兵士ばかりである。
つまりアメリカの防衛産業は自国の兵が血を流す事なく増え続ける戦争特需で潤う事ができるわけだ。

21世紀型の戦争とは、つまりこういうリモート的な戦いばかりになるのだろうか?
紛争の当事国と発生場所の乖離・・・・・もうアメリカ本土の如何なる施設もが標的として狙われることは今後二度とないのだろうか?
此度の戦争が終わる頃にはどんな結論が待ち受けているのか?

ビンラディンもザワヒリ容疑者も葬り去った国の首領はロシアの悪党をどのように料理して見せるのだろう?・・・・・

| 18:24 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦


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