2011年03月06日
お疲れさま!
日本航空のボーイング747-400が今月1日の
運航を最後に41年間に及んだ活動の歴史に
ピリオドを打ちました。
全日空の国際線も今月中には姿を消し、国内線も
2015年度までにその役割を終えることになって
います。
ジャンボ機の愛称で親しまれたB747は、
1969年2月9日に初飛行しました。
1970年、パンアメリカン航空がジャンボ機による
運航を開始し、羽田空港にもその巨大な姿を現しました。
当時、CM用の音声収録のため羽田空港のエプロンに駐機
していたジャンボ機を取材しましたが、真下から見上げるその
圧倒的な巨大さにしばし呆然としたことを覚えています。
空の旅に大量輸送時代をもたらしたジャンボ機誕生の
きっかけは、アメリカ空軍の大型軍用輸送機開発計画で
あったことは以前お話しましたが、その影響かどうか
ジャンボ機は世界で最も頑丈な旅客機と言われていました。
映画、エアポートシリーズの中にも度々このフレーズが
出てきます。
日航ジャンボ機引退に関するこれまでの報道を見ていると
時代の流れに取り残された厄介者として扱われるケースが
多く見られますが、むしろ高度成長時代を担った働き者と
捉えたほうが正しいと思います。
エンジンが4つあるから不経済とするのは誤りで、エンジンを
燃費の少ない最新型のタイプに換装すれば現在でも十分に
通用する旅客機です。
現に、ボーイング社では胴体や主翼、エンジンを一新した
最新鋭のジャンボ機、747-8型インターコンチネンタルを
開発し、このほどロールアウトさせました。
ボディーカラーはこれまでのブルーを基調にしたものから
目の覚めるようなオレンジカラーに変更し、ボーイングの
意気込みを感じさせるものとなっています。
かつて、長距離の洋上を飛行する旅客機は4発機が主流でした。
これは安全を考慮してエンジンが1基あるいは複数基停止しても
多発機なら最寄の空港に安全に着陸出来る可能性を考慮したもの
でした。
(運航に関する国際法のルールにも規定されていました)
しかし、エンジンの安全性と信頼性が高まり、大出力のエンジン
が出現している現在では、この規定はあまり意味をなさなくなり
今は撤廃されています。
エアバスのA340やA380は4つのエンジンを搭載していますが、
これからも超大型機では4発機が主流となると思います。
4発旅客機はけっして時代遅れではありません!
(それにしても、いつも模型の写真ばかりで申し訳ありません。
なかなか本物を撮りにいくチャンスがないもので・・・・・・)