2010年10月10日

人民wagen

 モータリゼーション進行中の中国上海ですが、ニホンでたとえるなら昭和40年時点のトラフィックに近いといえるでしょうか。当時の東京でもすでに渋滞は慢性化しつつあり、都電網が地下鉄に取って代わられる原因を作っていたものです。今年の中国新車販売は、年間1700万台に達する見込みで、2011年には1900万台へ拡大するとの予測もあるくらい。とはいってもまだまだカローラクラスの大衆車が普及しているとはいいがたい段階です。メルセデスベンツ、BMW、アウディの3ブランドの中国プレミアムカー市場でのシェアは、街中を見回してみてもとにかく圧倒的。極論すれば法人需要のサンタナを加えれば乗用車の8割はドイツ絡み、といえるかも。人気の理由として、例えば、中国専用のロングホイールベース車アウディ『A6L』と『A4L』、メルセデスベンツは『Eクラス』、BMWは『5シリーズ』に、中国専用のホイールベースを大きくした「BMW・5シリーズ・L」を投入していることはあまり知られていない。現地生産を加速させているのも強み。アウディはA6L、A4L、『Q5』、メルセデスベンツはEクラスと『Cクラス』、BMWは5シリーズと『3シリーズ』を中国で生産中。現在でさえニホンをしのぐ自動車生産国にのし上がっている中国、大衆車が普及する段階に到ったら、二桁成長どころの騒ぎじゃなく、大変な自家用車バブル時代を迎えるかもしれません。鍵を握るのは一般大衆の所得向上と格差の減少。果たして大阪万博の頃の日本のような成長振り、豊かさを中国人民が手に入れるのかどうか、です。

 上海市ではここ数年、公共事業に多大な投資を行って、高速道路の交通量が9780万台から1.62億台にまで増えたのに、一般庶民にとって、決して収入が増えたわけではなく、たとえば、高速道路の料金所の係員や、道路清掃員の場合、2005年と比較して、第一線で働く労働者の収入が殆ど増えていないという例が指摘され、また、2006年~2009年にかけて、GDPは直実に増えているのに、企業や個人所得の伸びが決して満足行くものではないという現状も指摘されています。住民票を置く上海市民だけでも東京の1•5倍.そんな大都市の中心部を行き交う高速道路網はいまのところ、半分近くがタクシーで埋まっている様な印象です。軽自動車や大衆車はあまり目につかず、代わりにドイツ製高級車や日本で見かける商用車ばかりが目についてしまう上海市内のトラフィック.800万人もの流入人口が定住者に加わる国慶節の連休ともあれば、空港までの所要時間も多めに見積もらないとエラい目に遭いそうです。そのタクシーも大半は中国最大手自動車メーカーの上海汽車ご自慢のサンタナ3000で、ほかにはゴルフ トゥーラン(Touran)のタクシーもちらほら見かけます。つまり、上海の町を埋めるタクシーのほとんどがVWマークをつけた上海汽車製といっても差し支えないほど、この町のクルマはシェアは20%に達するフォルクスワーゲンであふれているわけです。
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 といってもパサートベースの直5、audi80と同じ中味をもつ、旧vwサンタナを設備もろとも買い取って自社生産しているので立派な地場産品。フロントとトランク周りをアップデートした最新モデルに混じって座間工場で生産されていた84年頃の姿をとどめる旧型も多く見受けられます。蘇州の町で利用したタクシーはドアのヒンジもギコギコ鳴るようなオンボロの代物だったけど、P1130278

警察でも同年代の車がしっかり働き続けています。
さすがはアジアの同胞、モノを大切に使い続ける気持ちは大切にしようよね。


 ほかにもビュイック、ローバーのブランドから派生した後継者たちも元気だ。しかし、まだまだカローラクラスの大衆車が普及しているレベルとは言いがたい。ドイツ製の輸入高級車ばかりが目に付く様子は六本木に似てなくもない。トヨタのマークもRAV4以上のRVか、せいぜいカムリあたりから上のクラスに限られる。HONDAはアコードがトヨタよりも多いかなという程度。nissanではシルフィを時々見かける。
 面白いのは3boxのほうが圧倒的に人気なこと、2boxは昔日本で、軽自動車がそうだった様に経済的なチビクルマの扱い。
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デミオもプジョーもニホンには来ない魅力的な3boxが目に付いた。
P1130566こっちでも売ってくれたらなあ。
上海のモーターショーが楽しみです!

| 19:51 | カテゴリー:吉田雅彦


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