2008年08月03日
私のラジオデイズ40
前回、前々回とテープレコーダーにまつわるお話を
しましたが、話のついでにもう一つ当時のエピソードを
ご紹介しましょう。
今回は、放送事故をいかに防いでいたかです。
当時、一部の時間帯を除いて日中はほとんどが
生放送でしたが、夜はあらかじめ録音しておいた
番組を放送する、いわゆる完パケ(完全パッケージ)
番組が中心でした。
こうした番組は、番組制作者が最終チェックを行った
テープを搬入して、放送担当者が再度日時を確認し、
テープレコーダーにセットして放送を行っていました。
この際は、キューシートに記されているテープ番号と、
リールの番号が合っているかどうかをまず確認し、
次いで、テープの冒頭に録音されているクレジットと
左右の信号をチェックして、異常がなければそのまま
放送となります。
つまり、放送内容まではチェックの対象とはなりません。
放送が始まると、キューシートに記入されている
ナレーションや曲の進行状況を常に時計を見ながら
チェックすることになります。
通常は、キューシート通りの時間で番組は進行しますが、
時として、キューシートに記入されている時間よりも
実際の番組の進行状況が遅れてくる場合があります。
どうしてこのような事が起きるかというと、番組チェックの
際にに、ディレクターが通常の再生スピードで行うべき
ところを、早送りをして例えば1時間番組で4~5ヶ所
チェックしただけで済ましてしまうケースがあるからです。
勿論、こうしたやり方は厳禁されているのですが、
多くの番組を抱えていると時間節約でついつい、
やってしまいがちになります。
テープを早送りすると、時としてテープが滑ってしまい、
正確なテープカウントが出来なくなります。
これを正常な時間としてキューシートに記入すると、
いざ、実際に放送で再生した場合、誤差が生じることに
なるわけです。
そうなると、放送担当者はたまったものではありません。
ある時、1時間番組で30分ほど経過したところで、
キューシートに記入されている時間より、3分ほど遅れる
番組に遭遇しました。
このままいくと放送時間がオーバーして、番組の途中で
終了させなくてはならなくなります。
さて、こういう場合はどうするか・・・・・
こういう時の対処法も先輩から教わっていました。
また、長くなりそうです。続きは次回にしましょうか・・・・・