2007年02月04日

私のラジオデイズ7

ラジオドラマの話をいましばらく続けることにしましょう。
「新諸国物語」や「君の名は」とともに、忘れられない
NHKドラマがもうひとつあります。

昭和25年(1950年)にNHKラジオが毎週日曜日の
夕方から放送していた「三太物語」です。
「おらあ、三太だ!」という元気のいい子供の声で始まる
このドラマは、ユーモア児童文学の最高傑作といわれる
青木茂の原作をドラマ化したものです。
ドラマの舞台となったのは神奈川県道志川下流域の
とある村、ガキ大将の三太をはじめとする留、定、花子の
仲良し4人組と美人教師の花荻先生、
それにおっちょこちょいでお人好しの村人たちが巻き起こす
てんやわんやの大騒動をユーモアたっぷりに描いた
日本版「トムソーヤの冒険」といったドラマです。

私の実家がこのドラマの舞台となった架空の村から
丹沢の山並をいくつか越えた神奈川県松田町であることから、
このドラマがたいそう身近に感じられ、ドラマの主人公と
ほぼ同じ世代でもあり、自らの実体験をドラマ化して
いるような感覚で毎週楽しんでいました。
後に映画化もされ、当時の文部省推薦映画として
私が通っていた小学校でも上映会が行なわれました。
また、1961年にはフジテレビがドラマ化しています。

戦後の経済的には決して豊ではない時代でしたが、
そこにはいじめも、自殺もない、心の豊な世界が
いっぱいに広がっていました。
日本にもかつて、そのような時代があったのです。
あれから半世紀、教育改革が叫ばれる中で、対処療法では
どうにもならない大切な何かが忘れ去られている気がします。

| 12:19 | コメント(0) | カテゴリー:田中穂蓄

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