2021年11月16日

DMV&LRT

線路も道路上も自由に乗り入れできるデュアルモードのバス(汽車?)が来月四国で運用開始されます。
マイクロバスの車体前後に格納式の鉄道用動輪を備えたもので、駆動はエンジンにプロペラシャフトで繋がったリアタイやで行います。
ステーションと呼ばれる乗り換え施設では、鉄道用の車輪が上下して、ゴムのタイヤが接地します。
当初JR北海道が熱心に開発していたもので、非電化ローカル線のネットワークを広げる役目が期待されました。とはいうものの運転免許に鉄道用の免許の両方が必要だったり、二両以上の重連運転が難しかったりと、北海道内での運用は見送られていた経緯があります。
鉄道用の施設を舗装して、バス専用のコースに仕立てたBRT(バス・ラピッド・トランジット)方式なら舗装工事のあとはバスの車体だけ用意すれば済むわけで、震災で被災した東北の一部の路線では運用が始まっています。

全国でいち早くDMVに名乗りを上げた 阿佐海岸鉄道は、いったん鉄道施設をDMV用にリニューアルしたうえで12月にも営業運転を始めます。
採算がとれるのか?も注目されそうですが,DMV自体が観光資源として集客につながることも期待されています。マイクロバスの形のまま線路上を快走する乗り心地はどんなものか?youtuberやインスタグラマーが殺到しそうな気配濃厚?

他方、関東では珍しい新規の路面電車の路線建設が進行中で注目が集まっています。宇都宮市内で整備される次世代型路面電車(LRT)の沿線として人気が高まる清原地区ゆいの杜はこのところ人口増加が顕著な地域として注目の的。モータリゼーションで鉄道が衰退したのとは逆の現象で、鉄道敷設から街づくりが発展するという昔のパターンをなぞっています。
半世紀前には東京でも普通に見かけられた路面電車も今では殆どバス路線に置き換えられてしまい、その痕跡を見つけるのも難しくなりました。
限られた路面を専用軌道のために割くというのは今更無理な相談かもしれませんが、懸垂式モノレールなら実用例はあります。

DMVやLRT、BRTの路線拡充でもう一度棋王きょう交通網の在り方を見つめなおすタイミングに差し掛かっているのかもしれません.DMVの成功を祈らずにはいられません。

| 13:06 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦


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