2019年12月09日

デローリアンを売った男

デローリアンdmc -12、バックトゥーザフューチャーに出て来るマーフィーの愛車といえば皆お分かりでしょう。

映画「ジョン、デローリアン」の主人公は元GM社の重役、ポンティアック部門のトップに立ちヒット作品GTOを生み出した人です。

南カリフォルニアの高級住宅街に住むデローリアンの隣家に越して来た男の愛車は真っ赤なGTO、でも

隣家の男の正体は無罪放免と引き換えにFBIに身売りした囮捜査のエサでした。
職務を遂行できなければ監獄の向こう側へ、かと言って信奉するデローリアンを騙し討ちしようとしている自分。幾度も顔を歪めます。

理想のクルマ作りを目指してアイルランドに工場設立、錆びないステンレスボディのミッドシップスポーツカーを設計、大ヒットする筈が販売はジリ貧、資金繰りに行き詰まってやばい金にも手を出さざるを得なくなった末に、お膳立てされた部屋で用意された麻薬の束に手を伸ばし!


法廷劇と同時進行で進むストーリーにはラストシーンでようやくデローリアンの名前を冠したただ一つの量産車DMC -12が登場します、が一体どんな形で?

デローリアンが売れない理由はいくつか指摘されますが、最後はGMに販売成績で敗れたT型フォードとデローリアンの共通の欠点、それはボディーカラーが1つしかない事だったのでした。

70年代にタイムスリップしたかの様に揃えられた当時のアメ車、ディスコミュージックも魅力的で見逃せません!

新宿武蔵野館他で上映中・・・・

次週13日からはコッポラ・ルーカスが手を組んだ映画「タッカー」が上映予定です。
タッカー・トーピード(48)を巡るワンマンドリーム物語、いやこれも最後は法廷闘争の前に陥落してしまうのですが実在したタッカーはビートルが北米上陸するより早く空冷水平対向エンジンをリアマウントした画期的、進歩的なアメリカ車でした。当然ビッグ3にとっては面白くない話......で、法廷闘争騒ぎにつながる訳ですが、デローリアンの場合もビッグ3の影を感じないわけにはいきません。カーマニアを自負しながらタッカーの走る姿をまだ見ていない、と言う方は是非とも劇場に足を運んでもらいたいものです。

そしてさらに全米で人気沸騰の作品フォードvsフェラーリがいよいよ来月日本公開!60年代東西の精鋭が覇を競ったルマンを舞台にした映画。公開がひたすら待ち遠しい、この一ヶ月です

| 19:41 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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