2019年12月18日
ℹ︎ー新聞記者
女性ジャーナリストに対するTBS元記者の性暴行事件、きょう(民事)判決が言い渡されました。この事件を刑事裁判から熱心に密着して彼女に寄り添い、そのバイタリティあふれる取材ぶりが印象的な東京新聞の萩原衣朔子記者は、実は映画館のスクリーンに大写しになっても耐えられる美しさを兼ね備えてもいます。
聞きたいことは何度でも質問する。外国人記者からすればごくあたり前のこの社会部女性記者の行動が、何故かこの国の政治記者が集まる記者クラブという異空間では異端の目で見られます。
紙面を賑わせた官房長官の質問無視問題を含め、当事者の萩原記者の側から見つめたドキュメンタリー映画「iー新聞記者ドキュメント」は、彼女の沖縄出張・密着取材から始まります。
重たそうなキャリーケース2つを引きずり、夜まで取材先を駆け回る。タクシー車内では電話で娘に買って帰るお土産の約束、昼食は深夜帰宅した夫のお手製妻愛弁当。
テンポよく編集され、次々と取材先を巡る森達也監督のカメラはどうしても総理官邸の官房長官会見場に入れない。監督に過去三ヶ月内の記事出稿と掲載の実績がない為入構証が下りないからだ。
それでも総理官邸前で警備する警官と押し問答を続ける監督。ここはあのマイケルムーア作品を思い出すタッチ!^_^
彼女の行動を通して、この国の政権がニュース報道の裏側で一体何を目論んでいるのか?それを正確に伝える事がメディアに出来ているのか?この作品は力強く訴えかけています。
参院選の夏が到来し、ロングブーツにタイトなパンツ姿だった彼女もノースリーブのワンピースに衣替え、しかしドラマは120分が経っても、まだまだ続きます。
勝訴した女性には、心無い誹謗中傷が届いていると聞きますが、映画を見た方は「ハハン、あの部屋からか・・・」と察しが付くかもしれませんね!