2019年06月14日

ショートショートフィルムフェスティバル & アジア2019

今年もショートショート フィルムフェスティバル & アジア2019、佳境を迎えています。数多くの応募から厳選されたムービーが公開されています。渋谷駅近くのsydax会場ではインターナショナル部門の5作品が上映されていたところ。どれもユニークなアイデアのバラエティ豊かな作品でした。

5本の中でもひときわ印象的だったのが、袋を被った魔女。恐山のイタコの海外版のような設定ですが本格的なゾンビ映画です。冒頭の凄惨なシーンの後、場面は一転してひと気の無い暗い酒場。もう店じまいだというのにわけ知り風の男が訪ねて来る。店主もまたわけ知り風で、2分だけ2000ポンドで、と交渉が成立した様子。

暗い階段を巨大な地下室に導かれると暖炉のような暗闇から現れたのは・・・・・・

初めに結果を見せておいて、そこまでの過程を見せるやり方はカメラを止めるなでも見られた手法、魔女の正体は明かされないまま、その瞬間を迎えると!
予想すらしなかった驚愕の展開に客席からは思わず、プッとふき出してしまう笑い声も聞こえる。客の男が魔女に求めていたのは結局・・・・・

"成り行きで"の言葉を耳にすると客の男はさらに2000ポンドを差し出し、もう2分間の追加を求める。そこで一体何が行われたのか?・・・・・・その答えが冒頭の凄惨な暴力シーンだったという訳。しかし客席からは笑い声こそ聞こえるものの真剣に恐怖に陥れられた様子はなさそう。なあるほど、と膝打ちしたくなる様な気分でエンドロール。こいつはやられた〜!な気分で映画は終わります。

ホラー作品なのに笑える、そこもカメラを止めるなと同じ。きっと2度目からはこれっぽっちも恐怖を感じずに鑑賞出来ることでしょう。こんな珠玉の作品がざっと200本。SSFFandASIA2019はいよいよ残すところ1日です。

| 15:21 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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