2019年05月16日

名跡復活

連日ニュースにも取り上げられているトヨタのスポーツカー「スープラ」の発売、2002年の生産中止以来の嬉しい復活劇でした。......と言ってもストレート6のツインカムエンジンはトヨタには現存せず、リアシートも無し。セリカ、スープラ一族としては初の二人乗り本格派スポーツカーです。
復活と言っても実際のところは全くの新機種で,BMWとの協力関係があったから生まれた新顔です。エンジン、足回りは人気車種BMWのZ4ですが、上に載るボディはトヨタオリジナル.SUPRAの名を冠しても決して恥ずかしくない内容です。

さて、スープラの暖簾が途絶えていた2002年からの17年間、と言えば日本の自動車界も大きく様変わりした時期に当たります。当時はプリウスの新型がデビューを控え、エコロジー、エコノミーという方向に徐々に舵を切り始めた頃。デカプリオがアカデミー会場に乗り付けて話題になったのもこのあとです。
パジェロやテラノといった、重量級クロスカントリー4輪駆動車もこの時代がピークでした。徐々に3列シートのミニバンが多数を占めるようになりいわゆる乗用車然とした、セダンタイプが徐々に姿を消し始めるのもこの頃。タクシー用として細々と生産されていた後輪駆動のコロナも姿を消し、地方都市の駅前タクシー乗り場の景色もこの頃から変わります。

プリウスが売れ行きを伸ばす一方で,MR-S、シルビア、RX-7といったスポーツタイプはことごとく姿を消し、販売店に赴く楽しみも少なくなってしまいます。

クルマの楽しみ方、あり方そのものが変わり果てたこの17年。さすがにトヨタも単独ではスポーツカー開発というリスクの大きな企画には手を出さなくなりました。反面傘下に収めたスバルと86を復活させたり、今回の様にBMWとの協業で2人乗りスポーツカーの灯を蘇らせたり。スバルやBMWとしても単独で商売するよりはるかに数量メリットを生かせる・・・・・何しろ日本最大の販売網を味方に付けるわけですから!

と、考えるとマツダや日産がこれから老舗のブランドを存続させてゆくには?ガソリン車絶滅の不安もありますが、ちょっと期待の持てるのが2019年の今という時代ではないでしょうか??

| 11:50 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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