2019年04月03日

特許公開

TOYOTAが発表したハイブリッドシステムの周辺特許無償公開、ニュースでも大きく取り上げられました。これ、想像以上に大ニュースです。
簡単に言えば、敵に塩を送るの例え通り、ハイブリッド車開発で特許の壁に苦しんだライバル他社と連合を組もうという方針転換です。

ハイブリッドシステムの現状を見てみると事実上トヨタの独り勝ちでした。近年になってようやくプリウスやアクアを売上で凌ぐライバルが出現しましたが、メカニズム的にはトヨタ圧勝の時代が続いています。
というのも、エンジンとモーターのいいところ取りをするハイブリッドの仕組みのうち、トヨタだけが自動変速機に使う遊星ギアを使って上手く両者のバランスを採れる賢い仕組みを手にしたからです。
喩えはヘンですが、二股をかけながら両天秤にかけた二者の美味しいところだけちゃっかり頂く凄腕の彼女みたいなもの、でしょうか?トヨタが抑えた特許のおげでライバル他社はこの20年来相当の苦労を強いられ、全く別の仕組みをゼロから構築しなければなりませんでした。

二十年も前からトヨタがコツコツと積み上げてきた最先端技術。でしたが結局追随できる有力な対抗馬のないままに2020年代を迎えようとしています。
自動車産業というビジネスは常に4~5年先を見据えた経営判断が求められます。2023~2025年頃にデビューの新型車について、基本方針や生産工場、採算についての判断を今、決断しなければなりません。カーデザインの見地からするとさらに数年後の中古車市場までも視野に入れたデザイン作りが求められるもの。
当然、エンジンを搭載しないフル電動化の流れは無視できません。

日産やテスラ、ドイツ勢の後塵を拝しているのが今のトヨタ。ホンダさえも今年中には量産型のEVデビューが控えているというのに、です。
トヨタとしてはこうした流れに待ったをかけるまでに追い詰められた末の苦渋の決断、というのが私の想像です。

ガソリン車のシェアが減り始めると、歩調を合わせるようにガソリンスタンドの廃業が加速します。そうなると一気にEV化が進んでしまう可能性もあり、数量の確保はメーカーを問わず必須です。今のうちにガソリン・エンジン連合でがっちりスクラムを組み、分母を増やしてEV勢の台頭に立ち向かわないと、やがてエンジン搭載車は取り残されてしまう・・・・・そんな恐れも五年後には真実味を帯びているかもしれません。
比較的安価に、効率が良く販売成績も優秀な日産のe-パワーも脅威として考えているのかもしれません。

トヨタとしてはハイブリッドで優劣を競うよりも、いち早くエンジンなしの電動化に道筋をつけることが急務なのです。そのためにはまず時間稼ぎが必要?なのでしょうか

| 21:06 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

コメント

■コメントはこちらへ


保存しますか?
(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)


2019年 4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

バックナンバー

カテゴリー