2018年07月06日

1989

バブル景気という言葉がまだまだ現在進行形だった1990の衆議院選挙、その選挙運動中に象の被りモノを被ったピンク色の選挙カーの奇妙な集団が目立ちました。オで始まるカルト宗教集団がこの選挙に立候補者を擁立していたのです。

実は1年前、彼らはすでに横浜に住む弁護士の一家三人を殺害し、上信越の山中に遺体を遺棄していたのでした。そしてその5年後
94年夏、長野県松本市のアパートで突如巻き起こった謎の大量中毒死事件、この時点で警察は全く関係のない隣家の男性を容疑者扱いし、マスコミもまんまと警察発表に騙されたのでした。
実は、これよりも前に弁護士の家族は信州の某地点に埋められているという極秘情報がマスコミ内にも流れ、教団との関連をうかがわせる雰囲気は十分にありました。
松本サリン事件の翌年、95正月の読売新聞のトップはサリンと教団の結びつきを窺わせる内容のスクープでした。それが地下鉄サリン事件発生の80日ほど前・・・・・

未曾有の事件を繰り返した犯罪集団、その幹部らはいずれも世間ではエリートと呼ばれる道を歩むはずだった若者ばかり。根っからの悪人ではなかったように思われます。実行すれば教団とは全く無関係の市井の人々が多く死傷する、という結果は十分予測ができたはずで、その事件発生を回避する方策は彼等には全く無かったのでしょうか?
彼らが教祖と名乗る人物にどのような薫陶を受け、最悪の事態を引き起こしたのかは十分解明されないままにきょうの日を迎えてしまいました。
松本智津夫死刑囚ほか、元教団幹部ら7人の刑を執行・・・・・平成最後となる夏、30年近くにわたって謎を残した事件は未解明の謎を多く残したまま、ピリオドが打たれてしまいます。

| 22:41 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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