2017年12月16日

ワルシャワの杉原千畝

戦争の犠牲者は人間だけに限りません。動物園で飼育中の生き物もまた然り。闘っているのもまた、銃を構えた兵士だけには留まりません。たとえそれが動物園を管理する女性だとしても・・・

今、公開中の映画『ユダヤ人を救った動物園アントニーナが愛した命』は1939年夏以降、第二次世界大戦下のポーランド−ワルシャワの動物園を舞台に、女性管理人の姿をドラマチックに、スリリングに描いた作品です。
日本では杉原千畝の勇躍が有名ですが、こちらも命を張ってユダヤ人を守り抜いた実話がベース。厳しいナチスの管理下にあって、一体どうやって彼らの目を欺いたのか?緊張感漂うシーンの連続に思わず全身の筋肉が硬直しそうです。

果たして物語の最後、彼女は次々と家族を失う運命にあるのか?報われる瞬間が訪れるのか?実にスリリングな展開で静かな緊張感が続きます。

どこかの大国では将来の自国民を死なせない為に東アジアの数百万人が犠牲になっても仕方ないと発言する頭のおかしなお偉いさんがいるようですが、こんな国に尻尾振ってご機嫌伺っている国って大丈夫なんでしょうか?
本当の戦争の悲惨さというものを独特の角度から描いたこの映画は、今年見落とせない大切な一本。平和で静かなクリスマスを当たり前のように迎えられることがいかに大切なことか、パンダの一般公開にはずれても動物園でゆっくり考えてみたいものです。

| 15:26 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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