2017年04月24日

愛の箱(スカ)ストーリ-

今日が発表から60年目のスカイライン。国産車の中でも60年続いたブランドは稀、しかも13代にわたってモデルチェンジを繰り返すというのも大記録です。そんなスカイラインの歴史、ちょっと振り返ってみましょう。

(丸目三兄弟・・・五代目前半までが四灯丸目の時代でした)

(左より二代目S50系、三代目箱スカ、四代目ケンメリ)
DSCF2003.JPGスカイライン人気を決定的にしたのはなんといっても日産との合併後、3代目に移行した「ハコスカ」ことC10系でした。
新聞の全面広告には大きなハートのマークに「愛のスカイライン」と銘打たれ、イケメンのファッション・モデル蟇目良がイメージキャラクターとして起用されました。車の写真より大きく掲載されたこともしばし。後に女性モデルが加わってケンとメリーの原型が出来上がります・・・・

そしてスカイラインのキャッチ・コピーとして最も強い印象を残したのはケン・メリこと(110系)ケンとメリーのスカイラインでした。発売と同時に展開されたキャンペーンでは新人の男女モデルが登場し、ケンとメリーを演じていました。CMソングには新鋭のフォーク・グループ「BUZZ」が歌った ~愛と風のように~が用意されヒットチャートの上位を占める人気ぶり。歌詞に商品名を入れていないEP盤はNHKでもオン・エアが可能でした。車の売れ行きも当初から好調でひと月に6気筒搭載のGTセダンが一万台も売れるという物凄さでした。
先代のジェントルなイメージのGTサルーンから、独身男性にターゲットを広げたケンメリ。同じ頃、トヨタからデビューしたヤング向けのスペシャルティーカーは「恋はセリカで」のキャッチ・コピーで対抗します。スカイラインよりも少し小ぶりなクーペだったセリカが若者人気を2分するライバルとして、のちにはほぼ同時期にモデルチェンジを繰り返し、若年層の自動車人気と販売を大きく牽引したものでした。
DSCF2023.JPG

ところで「箱スカ」の愛称ですが、その語源はハッキリとは分かりません。先代や次世代のスカGがいずれも丸型テールランプを採用していたのに、この世代だけ丸テールのGTはなく、矩形(箱型)のテールライトで揃っていました。ハコスカと呼ばれるようになったのもケン・メリが登場してから後のことだった、というのが定説です。

| 16:49 | コメント(2) | カテゴリー:吉田雅彦

コメント

故桜井眞一郎氏の傑作ですね。桜井氏自身も言ってます。高速ツーリングカーを作りたかったって。やっぱりスポーツカーじゃないんですよね。

投稿者 JT : 2017年4月25日 20:13

シルバーメタリックのボディ、木目のセンターコンソールボックスに並んだ電流計、油圧計がたまらなくキザなGTでした。
反面、GTーRはどんどんスポーツカー道を極めているようで、スカイラインとの乖離は止むなしなんでしょうね

投稿者 吉田雅彦 : 2017年4月26日 23:17

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