2016年05月24日

64年型

昭和64年を描いた映画の撮影,それも廃車置き場が舞台となると、そこにあったはずの廃車の山を忠実に再現するのは、実はかなりの難題です。当時のクルマは既にスクラップにされたか,綺麗に保存されているかのどちらかなので、そこを何とかして頑張ったのが映画「ロクヨン」。佐藤浩市が愛用する劇用車が旧いマークⅡなのは当然として,伴走車、他社製品の時代考証にもこれほど細かく気を遣っている邦画は極めて稀有な存在。ひと昔前のスーパーの駐車場に最新型のスズキ・ハスラーが映り込んでいるのは仕方なかったとしても,廃車置き場に70年代以前の(トヨタの)そうそうたる名(廃)車を揃えたのだから、この努力は報われて欲しい。

役者たちのキャスティング、熱演も重要なみどころ。夏川結衣、永瀬正敏、椎名桔平、吉岡秀隆、鶴田真由仲村トオルと云ったベテラン勢も佐藤浩市,三浦友和、奥田瑛二と云った古株に混じっていい仕事を見せている。横山秀夫原作の佐藤浩市主演作品はNHKドラマのクライマーズ・ハイと同様,組織の中で軋轢に反発する中間管理職の闘いぶりを描いた横山作品の十八番。しかも同じ80年代が背景・・・・

記者クラブという、一般には理解しにくい集合を描いた内幕ものに終わること無く、ドラマとして見事な出来だったことには思わず唸らされる!後編の長〜い予告編を見せられるのかと思いきや,ちゃんと前編のクライマックスで「泣ける」仕掛けになっているし、推理小説でもないのに,次から次へと湧き出す謎,飽きさせない展開。そして一件落着と思った最後の瞬間,この続きは次回のお楽しみ!的な大事件が控えていて・・・・・

同じ昭和の終わり頃,ワイドショー番組のスタッフルームで一緒に弁当を食べていたN子もR津も今や制作/プロデューサー陣に名を連ねている。いい仕事してるんだなあ・・・・・共に仕事をした遠い昔を思い出しながら後編の公開を楽しみに待つとしよう

| 03:03 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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