2015年03月04日

能登路への旅は

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まもなく新幹線が開通する北陸路,でも,ほんの少し前までは夜行列車で夜討ち朝駆け、現地に朝イチバンで到着する無駄の無い手段も残されていました。上野発の夜行急行列車、「能登」

 廃止されてから、もう数年になりますが,おそらく上野駅を発着する最後の定期急行列車となった筈。とはいえ使用する車両は元特急電車.常磐線などでも頻繁に見られた国鉄時代の標準特急タイプです。

 同系列の中でもボンネット型の先頭車は昭和40年代前半の生まれ、良くも21世紀まで生き長らえたものです。上野を発車して二時間と経たずに高崎着、そこから先は冬ともなれば距離と共に段々と雪の深さが目立つ様になってゆきます。谷川岳が近づくともう豪雪地帯の趣、もちろん車内はポカポカ春先の暖かさです。
 上越国境の長いトンネルを越える頃には線路脇の雪もボブスレーのコースのような奥深さ。湯沢、上越の有名スキー場を控える駅が続きます。越後湯沢からは直江津方面へショートカットするほくほく線が分岐。トンネル内では国内在来線最速の160km運転が体験できますが、車窓の景色は楽しめません。米原乗り換えで北陸線をゆくか、ほくほく線で富山方面から北陸路を目指すか・・・・・新幹線の延伸でそんな悩みも過去のものになろうとしています。

 長岡辺りまで来ると雪も僅かとなり,街の灯りも増えて来ます.長岡では北陸/羽越線を直通するいくつかの夜行とすれ違い。していましたが、日本海もきたぐにも北陸もすでになく、長岡駅を夜中に通過する夜行列車もまもなく皆無となってしまいます。とはいえ,貨物列車は深夜と云わず沢山走っているので線路は休む暇がアリマセン。
 砂糖菓子のような直江津の駅でほくほく線の列車客と合流し,北陸方面へと向います。首都圏で役目を終えた旧京浜東北線の車両209系が沢山留置されているのが見えています。北陸新幹線の橋脚も立ち並び,並行区間はJRの手を離れる運命にあります。終着の金沢駅には合い前後して寝台特急の北陸もやって来ますが,こちらも既にありません。早朝の金沢駅に降り立とうとするなら,もはやバス頼み,ということになっています。

 

| 02:55 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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