2014年11月30日

みんなのモーターショー

 もうすっかりお馴染みの「みんなのモーターショー」ですが,今回は2days!しかもインドアのTOYOTAメガweb(青海)内で開催です。土曜日の冷たい雨もここなら大丈夫。見る,乗る,触るだけじゃなく味わう,聴き惚れることも出来る楽しいイベントです。

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 それにしても若者のクルマ離れという言葉が浸透してから,随分経ちます。じゃあ若者よりも上の我々世代はいかにしてクルマに惹きよせられて行ったのか?

 昭和40年代、マイカーブーム到来で自家用車保有台数が急激に伸びた日本。勿論各社の広告も沢山巷にあふれます。なかでも主要な対象は初めてのクルマを手にする団塊世代。クルマのある生活が如何に魅力的で,クルマを手にすることがどれほど幸せに繋がるか、各社各様のアピールが繰り広げられています。「恋はセリカで」「愛のスカイライン」虚栄心を意識した「隣のクルマが小さく見えま〜す」と云った比較広告まがいのキャッチフレーズも話題になりました。

 こんな、オトナ向けの広告を見て育った青少年も自然と広告の誘う世界の影響を受けています。さらに、昭和50年代にかけてはマンガ家の題材に選ばれることもしばしば、「750ライダー」「サーキットの狼」の影響力は社会現象を巻き起すほど強大なものでした。

 翻って今の若い人たちが育った時代にはこうした環境はあったか?「イニシャルD」の様な秀作も存在してはいますが、クルマもあって当然の時代、ナニが何でもいいからクルマを手に入れたい、といった昭和な切実感は有りません。シーマ現象も今は昔、F1がブームになったのもあっという間、最近では日本人F1ドライバーの影も薄くなってしまいました。そして,もっと大きな変化は環境対応です。

 大きさ,速さ、豪華さを競った時代は過去のモノとなり,90年代前後からは温暖化対策や環境保護、資源節約という新しい性能基準が据えられるようになってきました。今さらゼロヨン何秒を競う時代でもないのです。クルマ社会もそれだけオトナに成熟したというべきでしょうか?

 そんな現代だからこそ,クルマを憧れの対象として魅せる努力はいっそう必要なのかも知れません。メーカーや業界団体もそれなりのスタンスがあって,アピールできるものと出来ないものがあります。こうした民間主導型のイベントだからこそクルマ本来の楽しさ,魅力について語れるのかも知れません。正月にはこれも雑誌社の企画からスタートした東京オートサロンが開催されます。みんモーにも協賛してくれるメーカー、ジャーナリスト,ドライバーが沢山いることも嬉しい限り,次回のみんモーが今から楽しみで仕方ありません。

| 01:21 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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