2014年04月05日

BMW i−3 デビュー

 今度のBМWの新作はi-3(アイ・スリー)電気で動くBМWです。値段は500万円。もちろん高い車です。でもモーター+電池込みの値段で、ボディはF1と同じ素材のカーボンケプラー。これだけの価値を考えると割高のレッテルを貼付けるのは可哀想です。
 全く新しい乗用車と断言できるのは、まずそのデザイン。プラモデルみたいに車台とボディーが分かれます。車台は電池を積んだアルミ製上に乗る車体はカーボン強化繊維のプラスティック、センターピラーは無くリアシートの乗降にはいちいち二枚のドア開放が必要です、
 Dscf4005 発表会場に選ばれたのはヒルズ内のグランドハイアット。早速バーチャル試乗を試みます。写真で見るよりも実際の寸法は小ぶり、長さはあの初代ビートルとほぼ同じサイズです。高さと幅はビートルよりかなり大きく見えますが、これは床下にバッテリーを敷き詰めているので無理からぬところ。

 リモコンキーを携えてドアを開けます。4ドアとしてはちょっと大きめの前ドア、乗り込むには少し腰を浮かせた、ミニバン的な乗車姿勢が楽でしょう.運転席に座ってみると外見から想像するほど広くはないことに気づきます。目線の高さはちょっとしたミニバン並み、足はセダン並みに前の方に伸ばせます。Dscf4012
イグニッションSWもシフトも、日本車で云うウインカーの位置。右手の指で発進までの全ての操作が可能です。ブレーキペダルを踏んでシフトをドライブにエンゲージ.指で前に倒すだけなのでハンドルに伸ばした右腕はそのまんま。シフトはP/ニュートラル・リバース以外に走行中操作するポジションはなさそうなので、右手の出番は雨が降るまでは、しばらくなさそうです。几帳面な人は交差点でこまめにPボタンをプッシュ.再スタートは再度ブレーキ踏んでDポジションです。
 バッテリーはほぼ8時間の充電で一杯になる容量、航続距離もそれに準じた数値でこの辺はリチウムイオン電池を使うライバルと大差ない内容、問題はその上に乗る車体の重さで、例えばゴルフeはガソリン車と同じボディ、日産リーフは専用設計ですが、いずれも1500kgオーバー。ところがカーボンで強化したケプラー繊維樹脂製のi−3は1200kg台!!と2割近い減量に成功しています。55kgの女性が46kgくらいまでダイエットしたのと同等のオドロキです。航続距離の伸びにも大きく期待出来るでしょう。加速性能も0→100kmが7秒台!実用車として充分以上の性能です。サンプルの何台かの計器を信用するならば,maxで130kmの航続距離、リーフより1割程上回っているとも考えられます。3月終わりの気候で6㌔/kw台前半の電費です。これは同等

 さて、これだけの中味で500万円は高いのか?その前にもうひとつのオドロキが・・!! 電池だけではどうにも心配で、やっぱりエンジンとガソリンが欲しい、と云うハイブリッド派なら、エンジン付きの実質的なハイブリッド仕様を選ぶことも出来ます。軽自動車並みの2気筒エンジンですが、航続距離が300kmに広がり、日帰りドライブには充分なばかりか、ガソリンスタンドはまだまだ日本中どこにでもあります。車重も価格も思ったほど増えていません。・・・・・これは買わないとしても大いに悩みどころ。
 
 経営難に苦しんでいた半世紀前のBMWが新型セダン1500を開発、ノイエ・クラッセ(=new class)を標榜して高い技術と品質を併せ持った上級車として今でも人気を保っている様に、今また新たなノイエクラッセを作り上げた、と云っても過言ではないと思います。このスゴさがどこまで日本で理解されるのか?何台売れるか興味津々.久々に乗ってみたくなる新型車の登場です!

| 17:06 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

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