2012年11月07日

suzuki goes Obama comes

オバマの圧勝に終わった大統領選挙。待ちかねたように株価は急落。じわじわ円高も始まっています。オバマ続投で経済の好転希望も絶たれたか、のような展開です。まるでこれを見透かしたように日本の自動車メーカースズキは北米市場からの撤退を表明していました(六日、四輪車のみ)

スズキはそもそも、GМの資本参加を受け入れ、巨大なGМグループの一員として、シボレーブランドの小さなハッチバックの大衆車を納入していました。日本ではカルタスと呼ばれる車です。やがて大き目のワゴンRも加わりますが、なんといってもSUV大好きのアメリカ市場にあってサムライ(ジムニー)やエスクード「サイドキック」の存在は欠かせないものでした。

ところが・・・・・・・・・・
今からほぼ四年前、ちょうどリーマンショックが吹き荒れるさなか、12月に入って巨人GМもついに経営破たんの局面を迎えます。円相場も一気に87円近辺まで急騰、いや、ドル相場が落ちたんです。

GМはその二年前に保有していたスズキ株を放出、いすゞや富士重工株も手放しました。(・・・つまりこれでハチロクが生まれたわけ・・・)スズキは独力で北米市場存続を試みたようでしたが、

ダメでした

販売もピーク時に比べて半分の半分にすら満たない状況。もう撤退するよりほかになかったようです。
その見極めの指標となるのが円高。オバマ政権存続で、この円高も当分続くというのが会社側の判断でしょう。他社とて状況は似たり寄ったりです。安価な韓国勢の猛追で、トヨタも日産も一部車種の撤退に追い込まれています。これからも韓国車有利、日本車不利の状況に大きな変化はないでしょう。

スズキのように、インド、アジア方面に着実に地保を固めたメーカーならばなおさら、こうした国々に資源を向けるのは当然の流れ。未来の自動車大国はもはやアメリカではないのですから…

翻ってお隣の中国ではすぐあとに共産党総書記の交代が控えています
習近平、政治家だったお父さんの習さんは京のくで生まれたわが子を
近平と名付けました。都会っこの二世というわけですね。

さて、習体制に替わったら中国はどんな方向に進むのか?

経済成長はほぼ頭打ち、人口問題にしても労働人口は確実にこれから
減少の一途をたどります。加えて高賃金体質と海外から切り上げを迫られる
為替の問題.それに尖閣で火を噴いた人民の不満が、もしも政権に向き始めたら
とんでもない事態を招きます。

尖閣問題の有無に拘らず就任早々、大変な課題をしょい込むことになりそうです。
まずは経済の成長をどうやって維持するか,通貨為替レートをこのまま低水準に
抑える事が許されるか否か,労働コストと仕事の需給バランスにも今まで以上に
大きな注意を払わねばなりません。

仮にも経済成長を維持出来ない事態に陥ったら,為政者として失格の烙印を押され
かねません。秋が終われば冬がやってきます
中国にも冬は来ます。冬の時代はどうでしょう?

最近ささやかれ始めたのが中国の成長のかげり
上海を見れば相変わらず浦東地区では上海ヒルズのすぐそばに、まもなくこの地区で一番高い高層ビルが姿を現そうとしています。が、高騰を続けた地価はすでにピークを超えたとの観測もあり、株価はさらにその落差が歴然。
 ニュースでは、まだ8%近いGDP成長率を維持している、とアナウンスされはするものの、この数字を疑問視する声も挙がっています。

そして、吹き荒れた反日の流れは対日輸出、日本車販売といった経済面でも次第にその傷口を広げつつあるようです。
まもなく習近平体制に交代する中国指導部。新体制は果たして、引き続き成長路線に乗れるのか?中国の一般庶民はもっと豊かになれるのか?

来年の様々な指標には要注目です。

| 13:21 | コメント(0) | カテゴリー:吉田雅彦

コメント

■コメントはこちらへ


保存しますか?
(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)


2024年 4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

バックナンバー

カテゴリー