2010年10月10日

電車天国

 中国天安門前広場といえば行き交う自転車の波、波~という光景はもう昔のもの。いつか見た上海の街でも確か自転車で溢れてい筈が・・・・今では上海の街中を縦横に高速道路網が貫き、自転車の波が町を埋め尽くす、なんて光景はどこにも見られません。二輪車そのものを見かける機会は日本より稀かもしれないくらいです。ホンダやヤマハのバイクが走っているかと期待していましたが、ママチャリすらなかなか見つけられないのは意外でした。
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 ところが、近郊の観光都市、蘇州の街中を歩いていてようやく原付クラスのバイクに頻繁に追い抜かれるようになりました。

スクータータイプが大半のようですが、それにしてもみんなボロ。おまけになじみのホンダのマークやスズキのロゴにはお目にかかれません。もっとよく観察してみるとどのバイクもマフラーが無い!エンジンの音がしない!!一部にはナンバーすらつけていない?!!!、の�ない状態!!!!!!ノーヘルなんて当たり前、ですが音も無くヒュンヒュン街中をスクーターが行き交うのはこちらでは当たり前の光景のようです。中には自転車にモーターをつけたハイブリッドや、ペダルつきのスクーターのような車両も。P1130276先週の四日の滞在中で日本車もガソリンで動く自動二輪も見かけたのは警察車両の一台と、観光用に人を乗せて走る三輪車の数台くらいのもの。R1124840純粋に人力に頼る自転車にすら出合ったのは稀でした。
 これはちょっとしたショックです。というか東京は置いてかれちゃった感じです。実は上海をはじめ、こちらでは大気汚染の心配のないこうした電動車の購入には補助金が出ているようです。が、それにしてもこの普及率の高さといったら・・・・携帯電話を当たり前のように懐に忍ばせる光景なんてのは予想通りでしたが、ガソリンで動く二輪車がここまで淘汰されていたとは、正直ただただ、驚きをもって眺めるより他ありませんでした。日本車(バイク)の見当たらない中国、日本車の走らない鈴鹿グランプリ・・・・
 大丈夫かなあ,ニッポン
GDPで今年中には間違いなくアジア・ナンバー1の座に収まるはずの中国。一人当たりのエネルギー消費はまだまだアメリカに及ばないとて、国全体での消費は急拡大するはず。車の増え方だって半端ではありません。自動車の保有台数だってあっという間に日本を追い抜くに違いない、とすると石油消費量も間違いなく・・・・・と思いますが、大気汚染の深刻化をきっかけにしたこんな取り組みは、日本のような過ちを繰り返すもんか、という強い決意のようなものすら感じられるほどです。

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どの電動バイクもかなりくたびれてボロボロなところを見ると、かなり前から普及していたように感じられます。おそらくリーマンショックより少し前の原油高あたりでガソリン車は姿を消してしまったのかも知れません。日本ではまだまだ高価で普及には程遠い電動バイクですが、こちらではリチウム系などの値の張る素材は使用せずに、自転車に鉛バッテリーを載せた程度の簡素なものから色々品揃えがあるようです。日本でもホンダのスーパーカブ登場前後は一説に二百前後の二輪車メーカーが台頭したとも伝え聞いています。しかも、日本と違って交流220Vが標準電圧。電気ポットのお湯が沸くのも日本より十倍くらい早い!。軒先に止められたバイクから伸びる電源コード、そんな光景も珍しくはない上に充電時間も日本でのそれよりも、思いのほか短いのかもしれません。

こうなると日本企業の付け入る余地は今のところ皆無。現状ではホンダやヤマハの代理店が何を売って生計を立てているかは想像に難くありません。ハーレーのショップがあるかどうかは謎。あってもバイク本体は売れないでしょうね。ナンバープレートも個性的

バイクの燃料タンク?


昔はそんなパーツも有ったっけ?
ニーグリップ?したきゃあ、いまのうちだなあ

| 15:55 | コメント(2) | カテゴリー:吉田雅彦

コメント

吉田さん、お疲れさまです。
中国のGDP世界第1位今年度実現見込みは自分も予測していましたが、環境問題に対する取り組みは非常に評価します!!
日本も、机上の数字だけでなく、本当に掲げた数字・あるいは着実・確実に削減出来る数字を算出して頂きたいです。

投稿者 ちなみん : 2010年10月10日 20:48

へぇ~。
中国も発展してんですね。

投稿者 わたなべなおこ : 2010年10月12日 15:06

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