2010年04月20日

航空ボランティア制度の確立を

鳩山政権の目玉である事業仕分け
第2弾が始まり、国立科学博物館が
所有・管理する戦後初の国産旅客機
YS-11の視察を議員らが行いました。

この視察で、国立科学博物館の担当者は、
機体の整備・保存に費用がかかり、公開展示
には至っていないとの説明を行っていました。

歴史的価値のある機体を長期的に良好の状態で
保存しようとすると、多額な費用が必要になることは
誰の目にも明らかです。

だからと言って、歴史的な機体を公開せずに
埃を被らせておくだけというのでは、余りにもその
教育的な損失は大きいと思います。

全国には同様のケースが沢山あります。

海外の航空博物館では、航空ボランティアと呼ばれる
人々によって展示物の保存が保たれている所が
数多くあります。

彼らの多くは、元空軍パイロットや機体の整備士、民間の
航空マニアなどで、手弁当で集まっては機体の定期的な
整備や館内の清掃、博物館の運営、入館者への説明
などに当っています。

飛行機を愛することにかけては誰にも引けをとらない
人たちだけに、展示物は徹底的に磨き上げられ
最高の保存状態で来館者を喜ばせます。

こうした航空ボランティアを組織化することは日本でも
可能だと思います。

運営本部のもとに、機体の整備部門、傷んだ機体の修理
部門、機体の展示部門、機体の説明を行う学芸部門、
彼らの教育を行う教育部門などを設けて組織化し、
協賛企業なども募って、まず東京を拠点として全国に
ボランティアのネットワークを展開するというのはどうでしょうか。

無償でもいいから機体の保存のお手伝いが出来たら、
こんなに嬉しいことはない!という航空マニアは全国に
大勢いると思います。

そうした航空ボランティアの手によって、全国に埋もれている
機体の一つ一つがよみがえれば、こんなに素晴らしいことは
ありません。(航空マニアの一人として)

今年は、徳川、日野両氏が東京・代々木錬兵場で日本で
初めて飛行機を飛ばしてからちょうど100年。
その記念企画の一つとしてどなたか音頭をとってみては
いかがでしょうか。

| 08:40 | コメント(4) | カテゴリー:田中穂蓄

コメント

田中さん、お疲れさまです。
航空ボランティアのお仕事、貴重で素晴らしいですね!!
自分も、かつて、販売用のショーケースを磨く際、「ピカピカに磨き上げたい!!」と思い取り組んでいたので、非常によく解ります。
ましてや、「愛してやまない機体」ならば、「一点の曇りもないように完璧に!!」となるのではないでしょうか?
有志の方々のお力を結集、歴史的な機体を、埃に覆われる事のなきよう、ピカピカに維持したいものですね!!

投稿者 ちなみん : 2010年4月20日 12:03

むかし「航空機の歴史」というかなり物理学・数学方面からアプローチした図版多数の飛行機の本を読んでました。その中でもYS-11は「日本が誇るべき名機」と記載してあったように覚えています。(かなり古い本です)。

むかしの複葉機からエアバス社以前のジェット機までを扱った「猛烈な本」でした。

ボランティアを組織しうるか、僕は悲観的ですが、YS-11に関していうとかなりの長寿でしたし、ここでウェア・ウェル・パーティーのようなものをやって、みんなの記憶に残すようなイベントを起こしてもいいと思います。

投稿者 望月一都 : 2010年4月20日 22:53

ちなみんさん、ありがとうございます。
工業製品というのは、その時代を反映する技術立国・日本の財産だと思うのですが、そうした製品の保存活動というのは、一部の企業や篤志家の熱意に頼らざるを得ないのが実情です。
現政権はハコモノを目の敵にする政権ですが、残すべきものは後世へのメッセージとして必要だと思うのですが・・・

投稿者 ホヅミ : 2010年4月25日 08:49

望月一部さん、ありがとうございます。
「航空機の歴史」、私も読んだことがあります。
ボランティア活動で貴重な工業遺産を保護すると言うのは、確かに難しいことかも知れませんが、日本は今後、
高齢化社会に向かい、高齢者の知的資産を活用するチャンスがきっと訪れるのではないかと思っています。
YS-11の前で、昔パイロットだったボランティアが
子供たちに体験談を熱く語る姿・・・・
そんな航空博物館があったらと思います。

投稿者 ホヅミ : 2010年4月25日 09:01

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