2008年05月25日

私のラジオデイズ30

入社当時のFM放送は、職員数が30人程度、
放送部と営業部の2つの組織しかありませんでした。

番組を作るグループと、番組を販売するグループの
2つです。
放送部に所属する職員は、技術部員(ミキサー)を除いて
ほとんどがプロデューサー、ディレクター、
アナウンサー、それにミキサーを兼ねていました。

つまり、たった1人での放送が可能で、
実際、1人で放送をしていたのです。
当時は、アナデューサーと呼ばれていました。

スタジオ内は、ワンマンコントロールシステムが採用され、
1人でも放送が出来るように、アナウンスデスクを挟んで
右側にレコードプレーヤー、左側に録音機の操作や
音声のレベル調整などを行なう調整卓、そして、やや離れた
スタジオの隅に録音再生機が数台配置されていました。

調整卓のアッテネーターを操作すれば、喋りながら
録音再生機にセットされたテーマ曲やCMテープを
リモートコントロールすることが出来ます。

番組の本番前にオープニングテーマのテープをセットし、
別の録音再生機にはCMのテープをセットします。
また、レコードプレーヤーには、1曲目のレコードを
セットしておきます。
(プレーヤーは2台ありますが、この時、2台目にはレコードは
セットしません。理由は間違って2曲目を先にかけてしまう
可能性を極力避けるためです)

こうしておいてイザ、本番を迎えます。
まず、時報の後5秒後にオープニングテーマを
アッテネーターの操作でスタートさせ、
タイトルコールの後、テーマをBGレベルに落として
オープニングの挨拶を喋り始めます。

Qシートのスタイルでご紹介するとこんな風になります。

TM~BG

AN   「こんにちは!ご機嫌いかがでしょうか?・・・・・
     (とかなんとか)・・・ではきょうも素敵な
     音楽とともにお過ごし下さい!」

前CM

M1   「素直になれなくて/シカゴ」 

AN   「お送りしたのは先日来日した、シカゴの素直になれなくてでした」

てな具合です。

勿論、1曲目の音楽が流れている最中に、2曲目のレコードを
2台目のプレーヤーにセットしておきます。
これを忘れると、喋りながらレコードをセットすることになります。
(時々やっちゃいました)

こうして、当時は1人で放送を行なっていたのです。
そうした先輩の姿を眺めながら、自分も早く一人前になろうと、
決意を新たにしていたのであります。
ところが、初めに与えられた仕事は思いもよらぬものでした。
続きは次回に・・・・

| 12:00 | コメント(1) | カテゴリー:田中穂蓄

コメント

田中さん、お疲れさまです。
田中さん、アナデューサーですか!!
いわゆる「ワンマン運転」でしょうか(笑)
「ディレクション」「プロデュース」の2つに、今だ未練を捨て切れていない自分には、惹かれる言葉です・・・(進行管理の方が向いているかもしれませんが)
とまるさんには褒めて頂きましたが、自分の声が好きで自信があれば、うってつけの仕事でしょうね・・・(いまだに自分の声は好きになれません)
声を除けば、すぐにでもやらせて頂きたい仕事ですね!!
田中さん、次回も楽しみです!!

投稿者 ちなみん : 2008年5月25日 21:40

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